千年前の織物の道具

今日は、鹿児島市 下福元の「ふるさと考古歴史館」にて春季企画展「ゆく河の流れは絶えずして遺跡は移ろふ~鹿児島市内遺跡の発掘調査成果展2022~」を見学しました。鹿児島市内を流れる河川の傍らで発掘調査された遺跡の出土品が展示されています。
(※画像はクリックまたはタップで拡大します)

鹿児島市内遺跡の発掘調査成果展2022

紡織具(織物の道具)

【糸枠】(画像中央)…紡織(ぼうしょく)具の一つ。同型品を十字に重ねて使うが、軸棒を通す孔(あな)は中心からややずれている。周辺に自生していたカヤを素材とする。
郡山町の枦ヶ丸遺跡(はぜがまるいせき)古代末~中世(11世紀後半~)

【木製針】…用途は不明だが、糸枠や紡錘車(ぼうすいしゃ)と共に紡織の過程で使用された可能性

枦ヶ丸遺跡(鹿児島市郡元町)からの出土品

ざっと計算すると、970年くらい前に使われていたようです。そんな太古の昔から人は糸を紡ぎ、機織りをしていたのですね。歴史の重みを感じます。

その他

【鞴羽口(ふいごはぐち)】…炉壁と鞴(ふいご。炉に送風するための装置)を繋ぐ土製の管。
上福元町の堂園遺跡 近世~近代
この状態で、これが何なのか、何に使われていたのかが判るのが凄いですね。

堂園遺跡(鹿児島市上福元町)からの出土品

慈眼寺公園のネモフィラ畑

ふるさと考古歴史館の近くにある慈眼寺公園の花畑にて。春はネモフィラが一面に花を咲かせ、まるで青い絨毯のようです。見頃は3月中旬~4月中旬とのこと。

慈眼寺公園のネモフィラ畑